JPNサラブレッドランキング
JPNサラブレッドランキングとは、中央競馬(JRA)と地方競馬(NAR)の競走に出走したサラブレッド競走馬の格付けである。
対象馬は、海外および日本の競走に出走し、100ポンド以上の評価を得た日本調教馬と、日本の競走で自身ベストの評価を得た外国馬となっている。2004年度から行われている(それまではJPNクラシフィケーションだった)。
アウトブリード
アウトブリード (outbreeding) とは、馬、犬、レース鳩などの生物の交配における用語で、近親配合ではないことを指す言葉である。
異系交配ともいう。対義語はインブリード。
上がり (競馬)
競馬における上がり(あがり)とは、競走(レース)および調教用のコースを利用した調教における終盤の走破タイムのことをいう。
上がり馬
上がり馬(あがりうま)とは競馬において、急激に力をつけて下級の条件戦から格上の条件へと勝ち上がってきた競走馬のことである。
具体的には実力を付けてトントン拍子に上級に昇格したり、低迷していたがある時期を境に好成績を収めるようになった競走馬のことを指す。
日本の競馬では「夏の上がり馬」という用語がある。これは夏季開催を経て力をつけ上級のクラスに昇格し、秋のG1戦線で活躍を見せた競走馬のことである。
特に3歳クラシック三冠競走において、春の2冠(皐月賞、日本ダービー)に出走が叶わなかった下級条件馬が夏競馬で実力をつけて勝ち上がり、そのままの勢いで最後の1冠・菊花賞に出走して好走する例が多く見られる。
アーニングインデックス
アーニングインデックス(Average Earning Index)とは、競馬においては、種牡馬の成績を表す1つの指標で、種牡馬別の産駒収得賞金に関する指標である。略してEI、またはAEIとも記述される。
アメリカンナンバー
アメリカンナンバー(Amelican Numbers)またはアメリカンファミリー(Amelican Families)はサラブレッドなどの競走馬を分類する牝系のひとつで、ジェネラルスタッドブックに記載された繁殖牝馬に遡れない北アメリカの母系の総称である。
引退
引退(いんたい)は、官職や地位等から退いたり、スポーツ選手などが選手としての身分を離れたりする事である。
プロスポーツ選手の他、スポーツを行っている学生・生徒らが最終学年となって高校・大学受験・就職活動等で試合出場の機会が無くなり、所属するクラブや部活動から離れる事も引退と呼ばれる。
インブリード
インブリード (Inbreeding) とは、馬、犬、レース鳩といった家畜や愛玩動物の、近親交配のことである。
その定義は交配する生物によって微妙に異なる。対義語はアウトブリード。
日本では競走馬や肉牛(特に繁殖牛)の生産や選別、血統を語る際において使用されるのが中心で、畜産分野や競馬産業から持ち込まれた用語といえるが、競馬シミュレーションゲーム「ダービースタリオン」シリーズの大ヒットにより、一般にもこの言葉が広く知られる事となった。
他方、純血種の犬や猫などの生産に関わるペット業界では、生産効率の向上や小型化などを意図した一部の生産者により、このインブリードを意図的かつ過剰に発生させるケースが近年相次いでいる。
この結果として奇形や感覚障害といった先天的な問題を抱えるペットが少なからず生産され、テレビ番組でも取り上げられるなど大きな問題に発展している。しかし、インブリードは品種改良や品種のスタンダード維持の重要な手段でもあるため、これについては血統登録などでの規制等を行う事も極めて困難でもあるという一面も持っている。
折り合い
折り合い(おりあい)とは競馬のレース(競走)において、競走馬が騎手の制御・命令に従うかどうかを指す。
制御・命令に従うことを折り合うまたは折り合いがつくといい、制御・命令に従わないことを折り合いを欠くという。折り合いを欠き、前方へ疾走することを特に掛かるまたは引っ掛かるという。
一般に競走馬が折り合いを欠くとスタミナを消耗し、レース終盤での失速に繋がるとされる。特に長距離戦では致命的な敗因となることが多い。
一方、短距離戦では序盤から早いペースでレースが推移しまた長距離戦ほどスタミナを要しないため、折り合いを欠くことによるデメリットが比較的少ないとされる。
外国産馬
外国産馬(がいこくさんば)とは、広義では外国で生まれた馬を指す。「外車」と呼ばれることもある。対義語は内国産馬である。
本項では日本国外で生産され、日本国外の競走に出走せず、日本で競走馬登録された外国産競走馬について扱う。
外国馬
外国馬(がいこくば)とは、競走馬の区分で、国際競走に出走する国外調教師の管理馬を指す。
角馬場
角馬場(かくばば)とは、競馬における競走馬調教用の馬場のひとつ。
1周200~600mほどの小回りの馬場で、ごく軽い運動や、芝コース・ダートコース・ウッドチップコース・坂路コースなどにおいて本格的な調教を行う前の準備運動を行うために利用されることが多い。
空馬
空馬またはカラ馬(からうま)とは、騎乗者(騎手、馬術選手など)が騎乗しているべき馬が、何らかの理由により騎乗者が落馬した際の馬の状態を指す。
関西の秘密兵器
関西の秘密兵器(かんさいのひみつへいき)とは、日本の競馬におけるクラシック競走で、未知の可能性を秘めた関西所属(現在は栗東所属)の期待馬に対し、マスコミおよび競馬ファンによってしばしば用いられた通り名、キャッチコピーである。
「西の秘密兵器」と呼ばれることもあった。
ただし、近年では関東馬(現在は美浦所属馬)に対して関西馬が圧倒的に優位であり、この言葉自体が既に死語となった状態である。
皐月賞不出走ながらもトライアル競走や裏街道のオープン特別などで好走して東京優駿(日本ダービー)の出走権を得た関西馬や、夏競馬で力を付けて菊花賞トライアルで好走したり、長距離の特別戦・オープン戦勝利など賞金を稼いで菊花賞の出走権を得た関西馬に用いられることが多く、皐月賞・桜花賞・優駿牝馬(オークス)といった他のクラシック競走の際に見受けられることはほとんどなかった。
転じて、関西のお笑いタレントなどを形容する際にこの言葉が用いられることもある。
カンパイ (競馬)
カンパイは、競馬の競走において、公正なスタート(発馬)が出来なかった場合に発生するスタートのやり直しの事である。
冠名
冠名(正しくは「かんむりめい」と読むが、しばしば「かんめい」とも読まれる)は、馬主が自分が所有する競走馬の競走名中に含める特定の言葉のことである。「冠号」とも。特に日本の馬主が好んで用いるが、日本独特の手法というわけではない。
騎乗停止
騎乗停止(きじょうていし、英語:suspension)とは競馬において反則をおかした騎手に対して与えられる制裁である。
騎乗停止になる理由は様々であるが、危険度が高いなどのの場合には長期間の騎乗停止ということもあり得る。
本項では主に日本の事例を記述する。
奇跡の血量
奇跡の血量(きせきのけつりょう)は競走馬の交配を行う場合の血統理論のひとつ。
インブリードで、4代前祖先(6.25%の血量)と3代前祖先(12.5%の血量)が共通の馬となる場合「4×3のインブリード」という。そのときの血量は6.25%+12.5%=18.75%となり、これを特に奇跡の血量と呼ぶ。
脚質
脚質(きゃくしつ)とは、公営競技において競技対象の走行の方法に関する分類のことである。以下、本項では主に競馬における競走馬の代表的な脚質について記述する。
尚、この項の記述に現役競走馬は除外する。
九州産馬
九州産馬(きゅうしゅうさんば)とは、九州地方で生産された競走馬のことである。
かつて、九州地方(主に南九州地区)での競走馬の生産は盛んであったが、戦後、馬産地の中心が北海道地方へ移り、かつ大規模化していった事もあって、九州地方の馬産地としての地位は低下していった。
北海道に比べて競走馬生産の規模が小さい事から、生産を奨励する目的で、中央競馬(JRA)においては小倉競馬場での2歳戦の一部競走、地方競馬においては荒尾競馬場の一部競走が九州産馬限定競走として行われている。
距離 (競馬)
競馬における距離(きょり)では、競馬での距離の算出方法についての説明をする。
クラシック (競馬)
競馬におけるクラシックまたはクラシック競走(Classic Races)とは、各国の3歳馬による三冠を形成する競走を指す。
またクラシック競走であるダービーステークスの施行距離から派生して、芝1マイル1/2または2400メートルの距離をクラシックディスタンスと呼ぶ。
グランプリ (中央競馬)
グランプリとは日本中央競馬会(JRA)が施行する競馬の重賞競走でファン投票によって出走馬が決定される有馬記念の副称で、有馬記念、宝塚記念の総称である。
グレード制
グレード制(グレードせい)またはグループ制(グループせい)とは、競馬および公営競技における競走の格付け制度の1つである。
検量
検量(けんりょう)は、一般に何かの重量などを計る作業のこと。主に流通業界や競馬などで使われる言葉。
豪サラ
豪サラ(濠サラ、ごうサラ)は、オーストラリアなどの外国で生まれ、日本に輸入された競走馬を表す呼称。大きく分けると2つの意味で用いられる。
功労馬
功労馬(こうろうば)とは、競走馬、繁殖馬を引退し、余生を送る馬を指す。なお乗馬とは別として扱われるが、乗馬活動を行うこともある。
セン馬の競走馬は引退後に功労馬となるケースが多い。
牡馬の競走馬、繁殖馬が功労馬となる場合は去勢される事が多いが、特に著名な元競走馬、馬産地に貢献した名種牡馬であれば、種牡馬登録を抹消しないまま事実上の功労馬として余生を送るケースもある(登録上は種牡馬であるため去勢もされない)。
コンパラブルインデックス
コンパラブルインデックス(Comparable Index、略称:CI)とは、競馬において、種牡馬の成績を表す1つの指標で、どのぐらい良質の繁殖牝馬と配合されたかを示す。
CIは種牡馬の交配相手の繁殖牝馬群が過去に他の種牡馬と交配されてできた産駒のアーニングインデックスの平均である。
この数値だけで種牡馬の評価はできず、アーニングインデックス(AEIもしくはEI)との比較によって、その種牡馬が配合された繁殖牝馬の質に見合った産駒を出しているのかが判定される。
AEIは優秀でも、CIも高いのであれば配合相手の繁殖牝馬の質を考えると期待外れであったり、逆にAEIはそれほど高くなくてもCIも低ければ、低級の繁殖牝馬に配合された割には好成績であるという判定が可能である。
裁決委員
裁決委員(さいけついいん)とは、着順の確定や制裁など競馬に関する一定の事務を執り行う者のことである。
競馬の開催を担当している開催執務委員の一種で、関係者不祥事などの処分を検討・決定する裁定委員会とは別である。
サイン理論
サイン理論(サインりろん)とは、競馬の勝ち馬予想の手法の一つのことである。広義的な意味でケントク買い(見得買い、見徳買い)の一種として扱うこともある。
この手法を用いて買い目を決めた勝馬投票券をサイン馬券ともいう。
三大始祖
三大始祖(さんだいしそ)とは現在のサラブレッドの直系父系祖先を可能な限り遡った場合に辿り着くダーレーアラビアン(Darley Arabian 1703)・バイアリーターク(Byerley Turk 1679)・ゴドルフィンアラビアン(Godolphin Arabian 1724)の3頭の種牡馬の事である。
斜行
斜行(しゃこう)とは、公営競技において斜めに走行することを指す用語である。斜行により、他の競技者(馬)の走行を妨害したと判定されたときは、反則行為として制裁が科される。
ジャージー規則
ジャージー規則(じゃーじーきそく、Jersey Act)とは、イギリスのジョッキークラブがかつて定めていたサラブレッドの定義のことである。1949年撤廃された。規則名の由来は当時のジョッキークラブ会長の名前より。
写真判定
写真判定(しゃしんはんてい、英語:photo finish)とは、競技において肉眼では判別しにくい僅差の着順などを写真を活用して決定する方法のことである。
競馬、競輪、競艇、オートレースといった公営競技や陸上競技などで用いられている。なお、競艇ではスタートのタイミングの判定にも用いられる(新聞に写真が載るのはこちらである)。
写真撮影の方法については、日本の公営競技全般ではスリットカメラ(フォトチャートカメラ)を使用するのが一般的である。中央競馬の一部の競馬場と多くの日本国外の競馬場、またグランツールではデジタルビュアーが利用されている。
日本の競馬での写真判定は決勝審判委員が担当している。
重賞
重賞(じゅうしょう)とは競馬の競走の中の目玉となる大きな競走である。
主戦騎手
主戦騎手(しゅせんきしゅ)とは、競馬における1頭の競走馬の専属騎手を指す用語である。主戦と簡略することもある。
主戦騎手といっても、海外遠征やGI競走などで他の競走馬の主戦騎手として騎乗することもあり、騎手が必ずその競走馬に騎乗するわけではない。
主戦騎手からみてその馬を「お手馬」という。
あるいは、ある厩舎で主に騎乗する騎手を、(その厩舎の)主戦騎手と呼ぶ場合もある。以前は、厩舎所属の騎手が、その厩舎の有力馬に騎乗するケースがほとんどだったことから、(平場オープンなどで見習騎手が乗ることに対して)常に騎乗する騎手を主戦騎手と言っていた。
特殊な例としては、馬主が、馬の所属厩舎に関係なく、特定の騎手に騎乗依頼を行うことがあった。
「ヒシ」の冠名が付いた馬の主戦騎手であった小野定夫(特定の厩舎に所属していない、所謂フリー騎手でのさきがけでもあった)や、「サクラ」の冠名の馬の小島太などが挙げられる。
出馬投票
出馬投票(しゅつばとうひょう)とは、競走馬が競馬の競走に出走するために必要な登録申請の事である。
出馬投票を行うのは競走馬を所有する馬主である。それぞれの競走は競馬番組として施行条件が発表されており、その競馬番組に示された条件に該当しない競走馬の出馬投票は認められない。
この項目は出馬投票であるが、競走に出走が決まるまでの諸事項についても取り上げる。
日本の競馬は中央競馬と地方競馬に分かれており、それぞれは異なるため、場合分けをして説明する。
勝負服 (競馬)
競馬における勝負服(しょうぶふく)とはレースに出走する馬に騎乗する騎手が着用する服のことである。
勝率
勝率(しょうりつ、winning percentage、WP)とは勝利した割合を表す。
審議 (競馬)
競馬における審議(しんぎ、英:Stewards' Inquiry,または単にinquiryとも)とは、ある競走において発馬機のゲートが開いてから決勝線を迎えるまでの間に、不正な行為がなかったかを審査やチェックすることを指す。
新馬
日本の競馬において、一定の範囲の馬齢の競走馬であってレースに出走した経験のないものをいう。
新馬のみが出走することができるレースを新馬戦という。
新馬戦の賞金額は未勝利戦より若干高く設定されており、また新馬戦を勝つことを新馬勝ちといい競走馬としてのひとつのステータスともなっている。
スクーリング (競馬)
競馬においてスクーリングとは、競走馬をある競馬場のコースで初めて走らせる前に、予行演習としてその競走馬をコース内に連れて行くことをいう。
馬は未知の環境に対して警戒感を抱くため、競走馬は初めて走るコースでは競走能力を十分に発揮できなくなることがある。スクーリングはそうした不安をあらかじめ競馬場の環境に慣れさせることで解消する目的で行われる。
ステークス方式
ステークス方式(ステークスほうしき)とは、競馬における賞金形態のひとつ。
ストライド走法
ストライド走法(ストライドそうほう)とは、長距離走で、ストライドの幅(歩幅)が大きい走法のこと。
全身のバネを使って飛び跳ねるように走るが、負担が大きいと言われる。日本では負担の少ないピッチ走法が主流。
なお、競馬の世界においても、競走馬の走り方に対して用いられる。
スピード指数
スピード指数(スピードしすう、Speed Figure)とは、主に競馬において、競走馬の絶対能力を数字で表すことを目的として開発された指数のこと。
スローペース症候群
スローペース症候群(スローペースしょうこうぐん)とは、競馬、とりわけ日本の中央競馬の競走について、レースの序盤および中盤が遅いペースで推移し、終盤(上がり)のみ速くなる競走が多発する現象。しばしば批判的な意味で使われる。
相馬眼
相馬眼(そうまがん)とは、競走、馬術、軍役、使役などに供される馬の能力・資質を見抜くことができる見識を指す言葉である。
タイムオーバー (競馬)
タイムオーバー(Time Over)とは競馬の競走において、1着に入線した馬から一定の時間をおいて決勝線(ゴール板)を踏破した競走馬に対して一定期間の出走停止処分を科すことである。
父内国産馬
父内国産馬(ちちないこくさんば)とは、父馬がサラブレッド系の内国産馬(日本国内で生産された馬)であり、自らも内国産馬であるサラブレッド系の競走馬に対し、日本中央競馬会(JRA)が2007年まで与えていた分類呼称である。出走表においては○の中に「父」と書いた記号を用いて示されたため、俗にマル父(マルチチ)と呼ばれることも多かった。
着差 (競馬)
競馬の競走における着差(ちゃくさ)とはある馬がゴールに到達した時点と他の馬がゴールに到達した時点の差を、馬の体を単位とした距離で表示したものである。1馬身は約2.4m。それ以下の単位としてハナ差(約20cm)、アタマ差(約40cm)、クビ差(約80cm)など。
ばんえい競走では用いられない。
抽せん馬
抽せん馬(ちゅうせんば)は、日本中央競馬会(JRA)がセリ市で馬を購入し、その後北海道にある日高育成牧場(浦河郡浦河町)と宮崎県にある宮崎育成牧場(宮崎市)で競走馬としての訓練を受けた後、希望する馬主にウェーバー(ドラフト会議)とほぼ同じ抽せん方式で販売された馬のことである。かつてはクジ馬とも呼ばれた。2003年度からはJRA育成馬と呼ばれている。
中央競馬の定義では抽せん馬を抽に丸囲みで表記してマル抽と呼び、セリ市で購入された他の競走馬(市場取引馬)を市に丸囲みで表記してマル市と呼び、両者を区別していたが、2003年よりその区別が無くなり、市場取引馬に統一されることとなった。
テンプラ (馬)
テンプラとは、アラブ血量を偽って登録されたアングロアラブのことをいう。具体的にはアングロアラブとして登録されたアラブ血量が25%未満のサラブレッド系種のことである。かつての日本において盛んに生産されたとされる。
時計 (競馬)
競馬において時計(とけい)とは、競走馬の走破タイムのことを指す。競走における優勝馬の走破タイムを勝ち時計、調教における走破タイムを調教時計という。勝ち時計は競走馬の能力を判断する根拠となり、またスピード指数理論においては競走馬の能力を数値化するための材料のひとつとなる。調教時計は競走馬の競走能力および体調を判断する根拠となる。
内国産馬
内国産馬(ないこくさんば)とは出生地が日本国内である競走馬のことである。カナダや韓国にも同様の制度がある。
当該馬の出生地が日本国内であれば、父馬および母馬の出生国や競走生活を送った国とは関係なく内国産馬とされる。
父が内国産馬である内国産馬を父内国産馬と言う。
なお、母馬が胎内に仔馬を宿した状態で輸入され、日本国内で産まれた馬を持込馬という。内国産馬として扱われるが、1971年から1983年までの間は活馬の輸入自由化と引き換えに内国産馬の保護のため、持込馬は外国産馬として扱われていた。
内国産馬のうち、出生地が九州地方である馬のことを九州産馬という。
ニックス (競馬)
ニックス(nick、ニック)とは競走馬の生産において、優秀な競走馬を輩出する可能性が高い血統の組み合わせのことをいう。
庭先取引
庭先取引(にわさきとりひき)は、競走馬の売買に際し、セリ市などを介さずに、生産者と馬主の間で行われる直接取引のことである。
国産の競走馬のうち、おおよそ8割が庭先取引で売買される。
日本では戦後に設けられた農地法により、不在地主の排除が規定され、農地に定住した農家でなければ農地を所有できない。
これは、競走を引退した牝馬の馬主が牧場を有していない限り、その牝馬を所有したまま繁殖を行い、生まれた子を当然に所有するということを不可能にしている。
このため優秀な牝馬の馬主は、生まれた仔馬は自分が買い戻すという条件付で牝馬を牧場に譲渡する。これを仔分け生産という。
これは事実上の名義貸しである。
この方式では、牧場側は自由な配合を試みたり、生まれた仔に自由な価格を設定することが困難であるため、牧場側にとって経営の拡大に不向きである。
しかし一方では、この方式を受け入れることで牝馬が手に入らなかったり仔馬が売れないといった経営危機を回避することができる。
馬群
馬群(ばぐん)とは競馬の競走において、複数の競走馬が形成する集団のこと。馬ごみともいう。
馬群のただ中に位置すると前方へ進出するための進路を見出せなくなることがある。
とくに差し馬や追い込み馬いついては、いかに上手く馬群を裁いて前方へスムーズに進出するかが勝敗を大きく左右する。
競走馬の中には馬群の中に入ると精神的に消耗し、能力を十分に発揮できないものもある。
発馬機
発馬機(はつばき)は、競馬などの競走において使われている、全頭を一斉にスタートさせるための設備である。
現在の競馬においてはほとんどの競走でゲート式のものが使われており、スターティングゲート(starting gate)、または略してゲートが発馬機の同義語として使われることも多い。
馬場状態
馬場状態(ばばじょうたい)とは、競馬において、競走を行うコースの状態を示す言葉。
日本の競馬(平地・障害)においては、主催者の開催執務委員が実際にレース前(天候が悪化した場合は随時)に馬場を徒歩で調査してコースの含水量を踏まえて決定し、良(りょう)、稍重(ややおも)、重(おも)、不良(ふりょう)の4つで発表される。含水量が多い場合を道悪という。
早替
早替(はやがえ)とは、競馬、競艇、競輪、オートレース等の公営競技場内もしくはその周辺でにおいて、的中した投票券を買い取って手数料を得る行為、もしくはそれを行っている人を指す言葉である。単に早いの(はやいの)と呼ばれることもある。
レース直後には、たいてい払戻し窓口や払戻機が混雑することに目をつけた商売である。
客は、次レースの締め切りまでに時間のない時や、払戻休業日など、手数料を払ってでも的中券を換金したい場合に利用する。
また、的中して気分の良くなった客が「ご祝儀」として利用することも多いようである。
馬齢
馬齢(ばれい)とは馬の年齢のことである。
日本では生まれた時が0歳で、以後1月1日が来ると同じ年に生まれた馬は一斉に1歳加齢する。
ただし南半球の南アメリカ諸国では7月1日、オセアニア・南アフリカ共和国では8月1日、さらに香港では各馬の出生国での規則に基づく等、国や地域により加齢時期が異なる。
馬は春に繁殖期を迎え、約11ヶ月の妊娠を経て出産するためにほとんどの馬が春先に誕生することになる。
ハロン (単位)
ハロン(furlong、ファーロングとも)は、ヤード・ポンド法における距離(長さ)の単位である。
定義は時代によって異なるが、現在は1ハロン = 220ヤード = 660フィートとなっている。1ヤードが0.9144メートルと定義されているので、1ハロンは201.168メートルとなる。
また、10チェーン(chain) = 1ハロン、8ハロン = 1マイル(mile)である。
ピッチ走法
ピッチ走法(ピッチそうほう)とは、長距離走で、歩幅をせまくし、脚の回転を速くする走法。 負担が少ないと言われ、日本ではこの走法が主流。厳格にストライド走法と区別の出来ない選手も多い。
なお、競馬の世界においても、歩幅が狭く足の回転の速い走りをする馬についてピッチ走法であると言われる。
一般には、ピッチ走法の馬はダートコース・小回りコース・短距離に強いと言われる。
ヒートレース
ヒートレース(Heat Race)とは競馬において、同一の組み合わせの競走馬によって複数回の競走を行うことによって優勝馬を決定する方式の競走である。
18世紀以前の競馬ではこの形態の競走が主流だったが徐々に廃れていき、19世紀にジョッキークラブが禁止措置をとるとほとんど行われなくなった。現在は、東南アジアの一部の国でこの形態の競馬が行われている。
1回のレースを1ヒートと呼び、ある馬が2回ないし3回優勝するまで続けてヒートが行われた。
なお着差が僅差であった場合には同着とされ、当該ヒートは無効とされた。これをデッドヒート(Dead heat)という。
デッドヒートは同着、無効試合の意で他の形態の競馬やそのほかの競技でも使われ後に日本では死戦、接戦と訳された。
しかし、本来は同着の意でありいずれも誤訳である。
ファミリーナンバー
ファミリーナンバー(Family Number)とは、サラブレッドの分類方法の1つ。
それぞれ属する牝系ごとに1から74号などの番号が付けられており、同じファミリーナンバーに属する馬なら全て同じ基礎牝馬に遡ることができる。
例えばディープインパクト(2号族のf分枝)とノーザンダンサー(2号族のd分枝)はどちらも20-30代遡れば17世紀のバートンバルブメア(Burton Barb Mare)と呼ばれる一頭の牝馬にたどり着く。
無事之名馬
無事之名馬(ぶじこれめいば)とは、競走馬を指して「能力が多少劣っていても、怪我なく無事に走り続ける馬こそが名馬である」とする考え方を表した格言である。
馬主でもあった作家・菊池寛による造語として有名だが、実際は時事新報の岡田光一郎によるものである[1]。岡田はまた菊池の『競馬読本』の代筆も行っている。
菊池が競馬関係者から書を求められた際に、『臨済録』にある「無事是貴人(ぶじこれきにん)」に想を得て色紙に書いていた[2]のが言葉の始まりとされた。
「無事是貴人」とは、本来「自然体の内に悟りを啓く者が貴人」という意味の禅語で、茶道において一年の無病息災を寿ぐ言葉として転用された。
負担重量
負担重量(ふたんじゅうりょう)とは、競馬の競走において、競走馬が負担しなければならない重量のことである。
日本においては、昔、斤(きん)という尺貫法の単位で重さを定めていたことから斤量(きんりょう)とも呼ばれる(由来は、かつて負担重量の単位に英斤(ポンド)が用いられていたため)。
また、カンカンともいう。現在日本ではキログラムが単位として用いられる。アメリカなどではヤード・ポンド法のポンドやストーンが単位に用いられる。
ブリティッシュ・ハーフブレッド
ブリティッシュ・ハーフブレッド(British Half-Bred)、イギリス半血馬血統( - はんけつばけっとう)とは初期のジェネラルスタッドブックに載っていないイギリスの牝馬から派生したファミリーラインを持つ馬、またサラブレッド系種とされながらサラブレッドと同等かそれ以上の成績を残し1969年にサラブレッドと認められた牝系のことである。「B1」、「B2」もしくは「B-1」、「B-2」のように表す。
ブルードメアサイアー
ブルードメアサイアー(Brood Mare Sire)とは、競走馬の母馬の父馬、人間でいう母方の祖父にあたる馬のこと。
斃死
斃死(へいし)とは、行き倒れて死亡したり、野垂れ死をしたりすること。
人に対しては斃死するという表現はほとんど使用されず、動物が突然死ぬことを指す事が多い。
競馬の世界では、レース中の競走馬が骨折、脱臼などにより予後不良となり安楽死処分となることとは異なり、心臓発作や感染症等により突然死亡することを指す。また、ペットや養殖において魚が感染症などで死亡する場合もよく使用される。
ペーパーオーナーゲーム
ペーパーオーナーゲーム(Paper Owner Game、POG)はゲームの一種である。
放牧
放牧(ほうぼく)とは、家畜を管理下に置きつつ放し飼いにすること。
ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、トナカイなどが放牧される。
人類が牧畜を始めてから、家畜の成長を図るために行われてきた古き行為の一つ。
無秩序で過剰な放牧が災いし森林破壊や砂漠化の引き金になる場合もある。
牧畜を行っている農家の敷地内ばかりでなく、地域で共同管理している広大な放牧地等に大量の家畜を長期間放牧する形態を採る放牧も多い。
マッチレース
マッチレース(Match Race)は、一対一で勝敗を争う形式の競走。
転じて日本では、三者以上で行われる競走の場合でも、先頭の二者が抜け出して、抜きつ抜かれつを繰り返すレース展開になった場合を指していうこともある。「一騎討ち」とも表現される。
見習騎手
見習騎手(みならいきしゅ)とは、騎手免許を取得して間もない騎手のことをいう。
持込馬
持込馬(もちこみば)とは、かつて中央競馬で用いられていた競走馬の区分。
母馬が胎内に仔馬を宿した状態で輸入され、日本国内で産まれた馬、または仔馬が満1歳を迎えるまでに母馬とともに輸入された馬のことを指す。
もともと持込馬は内国産馬扱いであり、天皇賞やクラシックへの出走制限は行われていなかった。
しかし、それまで許可制であった活馬(生きている馬)の輸入が自由化された1971年、その見返りとして内国産馬振興の方針が打ち出され、その一環として1971年6月30日以降に輸入された繁殖牝馬から生まれた仔馬は外国産馬とほぼ同等の扱いを受けることとなった。
競馬新聞などの馬柱には○の中に「持」のマークで持込馬であることが表記されていた。
この制限は1983年一杯で廃止され、元のように内国産馬としての扱いを受けることとなった。
誘導馬
誘導馬(ゆうどうば)とは、競馬場において競馬の競走が行われる際に、パドックや馬場において競走馬を先導する馬のことをいう。
予後不良 (競馬)
予後不良(よご ふりょう)とは、主に競走馬が競走中や調教中などに何らかの原因で主に脚部等に故障を発生させた際など、回復が極めて困難で、薬物を用いた殺処分の処置が適当であると診断された状態を言う。
転じて、競走馬への安楽死処置そのものに対する婉曲的表現として用いられる場合も多い。
特に、競走中の骨折等を原因として予後不良に到る場合は「パンク(する)」と表現されてきた。
落馬
落馬(らくば)とは、騎乗者が馬から落下することである。
一般的に騎乗者の足は鐙(あぶみ)に架かっているため落馬が発生すると上半身(特に頭)から落下することがよくあり、大きな怪我を負ったり、場合によっては死に至ることも少なからずある。
リーディングジョッキー
リーディングジョッキー(Leading Jockey)とはある国・地域・競馬場、もしくは主催団体においてシーズンの勝利数が最も多い騎手のことである。
最多勝利騎手ともいう。
中央競馬においては、日本中央競馬会(JRA)が主催する競走に出走した騎手全体の中で勝利数が最も多い騎手のことを指す。
JRA賞にもリーディングジョッキーを表彰する部門があるが、この場合は中央競馬および地方競馬の一部競走(JRA指定交流競走)が採用される。
また、美浦トレーニングセンター(関東)あるいは栗東トレーニングセンター(関西)[1]所属の騎手の中で最も勝利数の多い騎手のことを「関東リーディングジョッキー」「関西リーディングジョッキー」という場合もある。
さらに特定の期間における特定の競馬場での勝利数によるリーディングジョッキーという概念も存在し、地元のマスコミ関係団体などからの表彰を受ける場合がある。
地方競馬においては地方競馬全体でのリーディングジョッキーのほかに開催主催者単位、あるいは競馬場単位のリーディングジョッキーという概念が存在する。
リーディングホース
リーディングホースとは、日本中央競馬会(JRA)が主催の競走に出走した競走馬全頭の中で、年間の獲得賞金(本賞と付加賞の合計)が最も多い競走馬のことである。
リーディング (競馬)
リーディング(leading)とは、競馬における騎手や調教師、種牡馬などの成績に関する順位を指す言葉である。
たとえば「A騎手はJRAリーディングm位」という表現は、A騎手が当該年度におけるJRA主催のレースに出走した騎手の中でm番目によい成績を挙げていることを意味する。ただし、英語においてleading単体ではこの項で述べるような意味はない。
レイティング
レイティング、レーティング(英語: rating)とは、一般に、対象となる物事に対して、ある基準を適用して等級分けをしたり、何らかの度合いを意味する数値を付与したりすること。
"等級分けをする"、"度合いを計る" を意味する英語の動詞 "rate" から来た外来語。
様々な分野で用いられる用語で、各分野において実際に意味する内容は異なる。
ローテーション (競馬)
競馬におけるローテーションとは、競走馬が出走するレースに関して用いられる言葉である。
ただしローテーション(rotation)という英語の本来の意味は「(3者以上の)輪番、持ち回り」であり、例えばプロ野球チームの先発投手陣が順番にその役目(先発登板)を果たすような仕組みに対して用いる言葉である。よって競馬においてはこの言葉は和製英語である。
ワールド・サラブレッド・ランキング
ワールド・サラブレッド・ランキング(World Thoroughbred Rankings)とは、世界の競走馬の競走成績を基にして国際競走馬格付け委員会が競走馬のレーティング(ハンディキャップ)数値を表す能力指数のことである。
旧称は「ワールド・サラブレッド・レースホース・ランキング」であったが、2008年度より変更された。
Wikipediaより引用