ノミ屋は、公式の競馬や競艇などの公営ギャンブルを違法に代行する業者のことを指します。
昔の日本では、ネットやスマホの普及前、馬券を購入する手段が限られていたため、ノミ屋が一定のニーズを持っていました。
特に、競馬場や場外馬券売り場が近くにない地域で、ノミ屋のサービスは利用されていました。
ノミ屋を利用することで、国の収入となるべき売上金が減少します。
さらに、暴力団などの資金源となることも指摘されており、社会的に許される行為ではありません。
ノミ屋は違法または非合法な賭博活動に関与する者を指し、転売屋は合法的な商品の再販売を行う者を指しますが、時には市場の倫理や規制に反することがあります。両者の主な違いは、ノミ屋が賭博に関わり、転売屋が物品の売買に関わる点です。
ノミ屋は、公式の競馬などとは異なり、控除率を低く設定したり、ハズレ馬券の一部を還元するなどのサービスを提供しています。
これにより、一部のユーザーからは支持を受けています。
「ノミ屋殺し」という言葉が存在します。これは、オッズを操作してノミ屋を破産に追い込む行為を指します。
具体的な方法としては、本命馬のオッズを操作し、その馬の馬券をノミ屋で購入するというものです。
昭和46年、イカサマ師Pを中心とした5人組が、3分遅れでレースの実況放送が流れる特殊ラジオを使用して、ノミ屋を装い、商店街の経営者たちから約3億円を騙し取る事件が発生しました。
Pは、花札博打のイカサマ師という経歴を持ち、彼の言葉巧みな誘いにより、飲食店などの経営者たちがノミ屋の客として参加しました。
Pは、ノミ屋と客が同じ部屋に集まるという条件を提示し、客たちはこれに疑問を持たずに参加しました。
部屋の中心に置かれた特殊ラジオからは、3分遅れの実況放送が流れていました。
このため、一味は実際のレース結果を先に知ることができ、予想は百発百中となりました。
しかし、すべてのレースで当たると疑念を持たれることを防ぐため、故意に外れる予想も行われました。
この策略は、当時人気だったアメリカのテレビドラマ「スパイ大作戦」のエピソードを元にしていました。
Pたちが独自に行ったのは、ドラマの内容をそのまま実行する前に、まずノミ屋を設立するという点でした。
この事件は、テレビドラマの内容を現実に持ち込むことのリスクを示すものであり、情報の正確性や信頼性を確認することの重要性を改めて認識させるものでした。
ノミ屋は、過去の日本のギャンブル文化の一部として存在してきました。
ノミ屋の存在や異常投票の問題を解決するためには、公式の競馬や競艇のサービス向上や、違法業者への厳しい取り締まりが必要です。
しかし、ノミ屋が持つ魅力やサービスをどのように公式側で取り入れるか、また、異常投票の背後にある動機や目的は何なのか、さらなる調査と議論が求められます。
その違法性や社会的な問題点を考慮すると、今後の取り組みや対策が必要である事はまず間違い無いと言えるでしょう。